ブログ

2010.06.09

Floss or Die

「先生、歯周病と心筋梗塞とは 関係があるのですか?」 

「歯周病と糖尿病は関係があるのですか?」  

以前から私が 「松田歯科クリニック」ホームページや このブログで書いていたことですが、 少しずつマスコミを媒体として 浸透してきているようです。 

現在は、ガン病棟でも「口腔ケア」は、非常に重要なウエイトを占めています。

アメリカでは 「Floss or Die」(フロスなどで しっかりと歯を磨きますか それとも歯をあまり磨くことなく 何らかの疾病にかかって死にますか)みたいなセンセーショナルな書かれ方がされていたようです。

「先生、私は一生懸命 歯を磨いているつもりだけれど歯周病が酷くなるのは どうしてですか?」 

もっともな疑問ですよね。

   

あなたのお口の中には 強力な歯周病菌が存在しているのかもしれません。 強力なバクテリアチャレンジの前に ちょっとやそっとの歯磨きでは対応できないくらい の状態にお口の中が なっているのかもしれません。

歯周病は、 あなた(宿主)の免疫機能 と 歯周病菌 との壮絶な戦いの結果です。 戦いの中でマクロファージ(白血球のひとつ)などから産生された 炎症性サイトカイン が過剰になると 破骨細胞(骨を溶かす細胞)を刺激して 歯の周りの骨が無くなっていくのです。

炎症性サイトカインには色々な種類がありますが、 過剰な炎症性サイトカイン によって 関節の骨や軟骨が溶けていくのが リュウマチ です。

過剰な炎症性サイトカイン は 細胞の癌化 などにも深く関係していると言われています。

マクロファージが放出するサイトカインの量は遺伝的に人により決まっていると言われています。 そういう意味では 歯周病 には 遺伝的な要素も大きいと言えるのかもしれません。

いずれにせよ まずは あなたのお口の中の強力な歯周病菌をやっつけるよう努力しなければなりませんね。

丁寧なブラッシング、  なるべくストレスをかけないよう努力すること、  禁煙すること・・・・「松田歯科クリニック」で 歯周内科治療を行うことも 非常に効果があると思いますよ。

先日 米UCLA歯学部 歯周病科 Prof.ペリー・クロックボールド の講義を受けた後のレセプションにて Prof.クロックボールド とお話をする機会がありました。

アルコールが相当に入って完全に出来上がってしまっていた私は 現代歯周病学の権威に対して 随分と失礼な物言いをしてしまったようです。

Dr 松田  「日本には歯周内科治療というものがありまして・・・・その作用機序

      は・・・・」

Prof.クロックボールド  「OH!!  ・・・」(非常に興味を示した御様子)

Dr松田  「その辺のところ ブログにも書いているので 気が向いたら 私のブログを見

       て下さい。・・・・」

Prof.クロックボールド  「? ? ? 」(何言ってんだ という不思議そうな御様子)

Dr松田  「イッツ ア ジョーク」「イッツ ア アメリカンジョーク」

Prof.クロックボールド  (大笑い)

そんなこんなで Prof.クロックボールドは、多少 私に興味を持ってくれたようで 後日のインプラント実習でも熱心に指導してくれました。

「OH!!! イッツ ア グレイト」(多分に外交辞令をを含ませながら 私を褒めてくれたようです)

歯周外科の世界的権威である UCLA歯学部歯周病学講座の ヘンリー・H・タケイ教授(右側)と 同ペリー・クロックボールド教授(左)と共に

 随分と酔いが廻って顔に締りがなくて申し訳ありません。ネクタイも緩んでますね。

ペリー・クロックボールド教授からは、今話題の「iPad」を用いた患者様へのプレゼンテーションを勧められましたので 「松田歯科クリニック」でも今度 導入しようと思っています。

ノートパソコンだとなかなか置く場所がないし、 ユニットに液晶テレビを付けてパソコンからデータ送信するのも面倒でしたが これは便利そうですね。 「矯正治療の歯の動き」や「ホワイトニングの色調の変化のチェック」・・・「虫歯の状態チェック」など 気軽にプレゼンできそうですね。