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2011.04.17

僕たちの失敗

この15日 放射線障害などを研究するロシアの政府機関、医学生物学庁のウラジーミル・ウイバ長官は、都内の大使館で記者会見し、同館敷地内の放射線量が0・07~0・10マイクロ・シーベルトで、モスクワの水準(0・17~0・20マイクロ・シーベルト)の約半分にとどまるとの調査結果を公表しました。

「東京の放射線量は人体に悪影響はない」と述べ、観光を目的にした日本への渡航制限を解除するようロシア外務省に勧告する意向を明らかにしました。

         (ヨミウリ オンライン)

またアメリカ、フランスも東京以西への観光などの渡航制限を解除しました。

つまり 最悪の場合(注1)でも「東京は安全である!」と世界の放射能の専門家達が太鼓判を押してくれたわけですので 漸く私もひと安心となったわけです。 仕事にも一段と身が入るというものです。

非常に情けないことですが、自国の情報が信用できないのであります。   この国に巣食う魑魅魍魎の「原子力ロビー」は、 この期に及んでも 国民の命、健康よりも 「原子力推進」を至上命題としているようであります。 

世界の巨大なウラン・シンジケートが 背後に絡んでいるのでしょうから  問題はそんなに単純ではなくて 簡単に原子力発電所がなくなることはないのでしょうが、 日本人ひとりひとりが ドイツのような勇気を持てたら この国は もっと安全で幸せな国に変われると思います。   世界の人々も きっとそう望んでいるはずです。

私達は 明らかな失敗をしてしまったわけですから ここで悔い改めなければ 犠牲になった方々に、将来を担う子供達、子孫に 申し訳が立たない と私は思うのです。

(注1)解説 「よく言われるように 福島第一原発は 減速材として水を使用しておりまして チェルノブイリのように燃えやすい黒鉛を減速材としておりませんので チェルノブイリ級(標高1000メートル)の大爆発は起こらないと思われています。 従いまして プルトニウム や ウランのような重金属がチェルノブイリのように30キロ四方に飛び散る可能性は有り得ないと思われます。 福島第一原発より200キロ圏の東京が心配すべきは やはり気化し易いヨウ素とセシウム(ヨウ素は184℃、セシウムは678℃)になるのだと思います。 国連機関UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)の報告書によると チェルノブイリ事故の報告によれば、6万人強の「清算人」(事故現場で協力作業を行った人々)が高いレベルの放射線を被曝したといいます。ただし、この人々たちの間での白血病の発症との高い相関は示されていません。  また 筋肉に蓄積し易い セシウムに因る健康被害は チェルノブイリにおいて報告さていません。 唯一確定的な相関性が認められたのは、放射性ヨウ素の被曝による幼児や未成年者における甲状腺ガンのリスクが高まったことです。

悲しい映像を含みますので 御了承下さい

チェルノブイリ事故において 甲状腺ガンの被害者はおよそ2万人であるとしていわれています。しかしながらこうした患者の大半は甲状腺ガンによって死亡しておりません。 甲状腺ガンは医療処置が十分可能であると見られています。 (甲状腺ガンと診断されてから20年後の生存率は全年齢層において約90%であります)  最終的に チェルノブイリ事故に直接起因する死者の数は最大で4千人だとされています。」

皆さんは ファイトレメディエーション(植物を用いた地盤の浄化法)という言葉を御存じでしょうか?

1995年に米ラトガーズ大学のスラビック・デュシェンコフ博士ら旧ソ連出身の植物学者が、チェルノブイリ原発から1キロ離れた池で20種類の植物を栽培し、ヒマワリがセシウム137 が根に、ストロンチウム90 が花に蓄積することをつきとめました。

勿論 ヒマワリを植えたからといって、全ての問題が解決するものではありません。

放射性物質を蓄積たヒマワリは、放射性廃棄物となります。処理方法をしっかり考えなくてはなりません。

いつの日か 福島にひまわりや菜の花が咲き誇り、原発が過去の遺物となる日が 一日も早く訪れることを心より祈っております。