先日の日曜日は、「国際インプラント学会・学術講演会」に出席する為 朝から御徒町の方に行っておりました。
震災後 殆どの学会、講演会がキャンセルとなっていたので 震災後 初めての学会出席となりました。
久しぶりに学会に参加してみて その向上心に満ちた雰囲気に大いに刺激を受けると共に 最新の治療法、診断法を患者様にフィードバックさせることの重要性を再認識した次第であります。
松田歯科クリニックでは この1週間くらい 毎日のようにインプラント治療を行っておりました。 本日も午前中 インプラント治療を行っていました。 午後からは「インプラント矯正」希望の患者様もいらっしゃいました。
このような外部環境も拘わらず 御自分の人生に積極的でいらっしゃる患者様方には 心から感謝すると共に 今後とも最善を尽くして差し上げなければ と思っているのであります。
さて とても気になる福島原発なのですが、 予想通りといいますか 地震による全電源喪失後 可也初期の段階でメルトダウンが起こっていたことが東電サイドから発表されました。
日本では高崎に CTBT(包括的核実験禁止条約)放射性核種探知観測所 がありますが、 オーストリアにあります同様の機関であります 気象地球力学中央研究所(ZAMG)の報告によりますと 福島第一原発で事故が発生して以来 一日平均5000兆-5京(兆の1万倍)ベクレル(放射能の量を表す単位)のセシウム137(放射性セシウム)や 10京ベクレルのヨウ素131(放射性ヨウ素)が蒸気となって大気中に放出された とのことです。
チェルノブイリ原発の事故が発生してから10日間に放出されたセシウム137の量は8.5京ベクレル、ヨウ素131は同じく176京ベクレルに達した とされています。
「ほんまでっかTV」でお馴染みの 武田 邦彦先生 によりますと 福島原発では、これまで 60京ベクレル 以上の放射性物質を出していて、今はその1万分の1程度だということです。
今後 仮に、福島原発で小さな核爆発が起きても、これまでに余りに多い放射性物質が出たので、それに比べるとたいした事はない(身近な放射線量が急に増えることはない)ということなのだそうです。
つまり 本当に危険だったのは 3月の半ば頃だったわけで 残念ながらその時の大量の放射能によって 東京も少しばかり汚染されてしまったようです。
WSPEEDI 公表データからの予想分布図(実測値ではありません)
しかしながら 武田先生によりますと 身の回りの放射線が現在の2分の1になると、東京は「完全に安全」の領域になるそうです。
福島県郡山市の小学校において 校庭の表土を取り除いたら、3.2マイクロシーベルトが1,9マイクロになり、一部では0.5マイクロまで下がったといわれています。 しかしながら その汚染された土は 地元の受け入れ反対により 何処も引き取ることなく 学校の校庭にビニールを敷かれたまま野晒し状態となっているようです。
東京においても 是非とも早急に 校庭や公園の表土除染、通学路の放射線測定と除染 などを優先的に行って頂きたいと思っているのですが、やはり国や東京都の指導がないと とてもできるものではありませんよね。
そこで まずは ご家庭の水拭きやお庭の表土除染から始めてみませんか。 ガイガーカウンターで測定しながら お掃除される方は滅多にいらっしゃらないと思いますが、結構効果があるそうですよ。
日本歯科放射線学会においては 「被爆線量は少なけれぱ少ないほどよい」とする考え方をとっております。
私達 歯科医師は、歯科治療において 正当な検査理由がある場合のみ 可能な限りの防護をしたうえで レントゲン(口内法撮影では0.02mSv、パノラマ撮影では0.04mSv)を撮らさせて頂いております。
原発の被爆とレントゲン撮影は 全く次元の異なるものでありますし、原発の被爆を 放射線ホルミンス に準える専門家の方がいらしゃるのにも驚くばかりです。
「何ミリシーベルトだから安全だ」 という被爆の閾値は存在しません。 一般的に 1年間に1ミリシーベルトくらいは 大丈夫そうだから 成人ならば我慢しましょう というただの目安に過ぎません。
ですから 今 我々が しなければならないことは 可能な限り子供や妊婦さんを被爆させないようにしてあげることであります。
その為には 早急に現状の調査、測定と 必要ならば除染を行うべきです。 そして早期に「東京安全宣言」を出すことが 外資や外国人観光客を呼び戻すことにもなるのです。
もうパニック映画のようなシナリオは殆ど用意されていないようです。 徒にパニック的な終末思想に走ることなく、通常通りの経済活動、消費活動を行うことも大事です。 東京が元気にならなければ日本は元気になりません。
そして 原子力発電などいう危険極まりない瞬間湯沸かし器とは なるべく早くおさらばして スマートグリッドや超電導技術 等にハイテク日本の復権を賭けようではありませんか。